コラム

世界の先駆け「直流社会」とは? [2011/10/12]

 

先日机の上の電源タップを整理していました。
 
電源タップは節電タップを使っているので、一つ一つのコンセントにスイッチがついています。
 
スイッチには小さなLEDランプが点いているので、スイッチが入っているコンセントがすぐにわかります。

 

ところで、このコンセントにはそれぞれ黒くて大きなアダプターがついているものがあります。
 
パソコン、スピーカー、ネットワークルーター、
デジタルカメラの充電器などなど。
 
 
黒くて大きなアダプターがタップを邪魔して整理が面倒です。
 
アダプターに直接コンセントがついているタイプは、節電タップのスイッチをアダプターが邪魔するので更に面倒です。
 
 
この「アダプター」とは、いったい何かご存知でしょうか?
 
 
このアダプターは「ACアダプター」といい、家庭のコンセントから得られる【交流】の電力を電子機器が使いやすい【直流】の電力に変換する機器です。
 
また、アダプターに触れるとすぐにわかると思いますが、アダプターは温かく放熱しています。
 
つまり、アダプターはコンセントから得られる交流の電流を直流に変換し、そのときに放熱分だけエネルギーの損失が起こっているのです。
 
現在は発電所は交流で電気を送りますが、直流で動く家電は、この【交流】と【直流】の変換が必要になります。
 
損失が起こりますが、仕方がありません。
 
しかし、これからもし、太陽光発電や蓄電池が普及してくるのに交流送電が続くと、もっとややこしいことになります。
 
例えば日中に太陽光発電で得られた電気を電気自動車の蓄電池に貯め、
夜間に電気自動車のバッテリーの電気でLED照明を灯すような場合(近未来の夢のスマートハウスですね!)、
次のようになってしまう可能性があります。
 
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 太陽光発電(直流)
   ↓
 パワーコンディショナー【直流→交流】
   ↓
 EV充電器【交流→直流】
   ↓
 蓄電池(直流)
   ↓
 インバータ【直流→交流】
   ↓
 ACコンセント
   ↓
 LED照明(内部インバータで【交流→直流】)
 
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ちょっと機器名はややこしいので、全体の流れと、その中で【交流⇔直流】変換が何回起こっているかを見てください。
 
なんとLED照明を灯すだけで4回も変換が必要になります。
 
この変換のたびにエネルギーの損失が起こるので、こんなもったいないことはありません。
 
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 太陽光発電(直流)
   ↓
 蓄電池(直流)
   ↓
 LED照明
 
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このくらいシンプルにできるはずですよね。
 
 
現在は電線も、コンセントも、家電製品の電源プラグも全て交流に対応してしまっていますが
これからは【直流】が主役になってくるかもしれません。
 
 
震災以降、発電と送配電を分ける「発送電分離」ということが叫ばれ始めていますが、分離するのではなく、
直流の送電網を新しく作ってしまう。
 
光ケーブルを全国に行き渡らせたように、直流送電網を作ってしまう。
 
そういうことができれば日本は世界の先駆けとなる【直流社会】を創造できるかもしれません。
 
 
直流と交流は面白い歴史もたくさんあります。ぜひ一度調べてみてくださいね。
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