コラム

火山の国で暮らす私たちの生き方 [2011/08/24]

 

こんにちは。
 
この夏休みに伊豆大島に遊びに行ってきました。
 
東京からジェット船でわずか2時間。
 
ここが東京都とは思えないほどの自然豊かな山と海、そして温かな島人が暮らす島です。

 

透明度の高い海にはたくさんの魚が泳ぎ、上を見上げれば、数十年に一度噴火する三原山がそびえ立っています。
 
島の人に聞くと、三原山は数十年に一度噴火するものの比較的穏やかな噴火であるために
島の暮らしは山と共にあるとのこと。
 
 
噴火のことを「御神火(ごじんか)」と呼ぶそうですが、その呼び名がすべてを言い表しているように思います。
 
温かくもあり厳しくもある。でも畏れ、敬う神様と共にいる。
 
そんな生活が(なんと)東京都にあることに驚きました。
 
 
 
伊豆諸島はフィリピン海プレートの端にある火山諸島で、伊豆諸島沖は、
世界でも珍しいプレートがぶつかり合う「プレート銀座」です。
 
 
ユーラシアプレートと北米プレートが東西にぶつかりながら、南からフィリピン海プレートが押し上げ、
さらに太平洋プレートがフィリピン海プレートと北米プレートの下に沈み込んでいるといわれます。
 
まさにプレート同士がぐいぐい押し合っている状態で、ご存知のように
地震がよく起こるエリアですが、こういうエリアには火山が多いのです。
 
 
プレート同士の境界は、伊豆諸島から北上したところにある富士山を経由し
長野県の北アルプスを抜ける線ですが、この境界には三宅島、大島三原山、
富士山、浅間山、御嶽山、焼岳など多くの活火山が存在します。
 
 
日本には108の活火山が存在し、現在は霧島新燃岳、桜島が噴火噴煙をあげています。
 
まさに日本は火山地震大国なのです。
 
 
火山の噴火は百年、千年、一万年の規模で繰り返されますので、
到底今の人類の英知や科学技術をもってしても、予測も対応も難しいでしょう。
 
 
聞けば、美しい姿の富士山は過去5つの火山からできあがったそうで、
今の原型となった古富士は10万年前からの姿であるとか。
 
 
過去を見れば、日本では間違いなく地震と噴火が続くことは明らかです。
 
 
しかし、今の私たちの技術では洪水や暴風を防ぎ、地震に耐えることはできても、
地盤沈降や隆起、火山の噴火にまでは到底対応できません。
 
 
「天災は忘れた頃にやってくる」といった物理学者の寺田寅彦の、
 
「文明が進めば進むほど天然の暴威による災害がその激烈の度を増す」
 
という言葉があります。
 
自然を征服できるという心は思い上がりでしかなく、
人知を超えた(想定外の)自然の猛威の前では、人間はひたすら低頭して逃げるしかないのです。
 
文明を高めれば高めるほど、物を増やせば増やすほど、災害の度合いは厳しくなってしまいます。
 
 
数十年に一度噴火が繰り返される伊豆大島の自然と暮らしを見て、
「自然とのお付き合いの仕方」を考えさせられました。
 
カテゴリ: 今週のニュース

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